12月26日(金曜日)

今年最後の仕事は掃除に明け暮れた。来年からはまた少しだけ緊張感の増した日々が続きそう。
夜、BSでサイードの話を聞いたあと、昨日に引き続き「映像の世紀」を観た。昨日は第二次大戦前夜までの話だったので、アドルフがドイツ語でがなり立ててるのを聞きながら、勉強がてらドイツ語の文章を朗読したりするくらいの余裕があった(しかもアドルフの恐怖のドイツ語とは違って、美しく優しいドイツ語の発音をこころがけてみた)だけでなく、昔のベルリンが映るだけで嬉しかったり、アウトバーンの完成やフォルクスワーゲンの製造の話に心躍らせたりしていたのだけど、今日のはそうはいかなかった。最初は大げさだと思っていた「世界は地獄を見た」というタイトルそのものの内容だった。全てにおいて、どうしてここまで徹底的にやらなければ気がすまなかったのかまったくわからなかった(番組のことではなくて戦争のことです、念のため)。そしてやはり私は日本人なので、神風特攻隊とエノラゲイの映像に泣いてしまった。
映像の世紀」が最初に放送されていた時、私は受験生(浪人生とも言う)だったので、あの音楽を聴くと当時の感覚が思い出されて毎日変な気分になっている。世界史の勉強のためにも観た方がいいんじゃないかと思いつつ、そんな気分でテレビの前にじっと座っているだけの余裕がなくて一回も観なかった(そのかわりビデオは全部録った)という後ろめたさも含めてその緊張感が肌に記憶されている。結局今初めて観ているのだけれど、歴史を追うには結構おおざっぱな内容ではあるし、いろいろと細かい判断は難しい作業でもあるので、これでよかったかも知れない。