やややっと金曜日。毎日ハラハラドキドキでしたがだいぶ慣れてきた。前のクラスにいたとき以上に、フランス語習得への意識が高まっているのは歓迎すべきことだ。
前の日自分であれこれ勉強したことが、次の日に授業にすぐ出てきたりするととても嬉しい。昨日の映画に象徴的に登場するガソリンスタンド(石油会社)TOTALのことが、今日先生が話してくれたフランスとアフリカの関係についての話にも出てきたときには驚いたけども。
今日の午後は、同じような境遇のもとで同じコースに通っているyokoさんと、校舎のすぐ隣にある水色のサロン・ド・テにてお茶。高い天井には空と雲が描かれ、壁にはたくさんの本や絵画があるとっても素敵な、居心地のよいお店で、大変気に入ってしまいました。授業のあと適当にパンでもかじりつつランチの時間を見送ってから、ここへ戻ってきてゆっくり勉強なんていうのもいいかも。
すっかり長居した後は、ベルヴィルの中華街で買い出し(avec yoko mais sans mitchi)。買った直後に紹興酒の瓶を割るといううっかりもやってしまいましたが、ボトル1本1.2ユーロ(安)なので冷静に買い直し、ほかほかのできたての豆腐も買って帰りました。豆腐って、中国語でも日本語でもフランス語でも「トウフ」なのね。紹興酒は日本酒代わりに料理用に使ってます。重いものを持ってビュットショーモンをぐるっとまわって帰る帰り道はやはりそれなりに気合いが必要で、帰ってきて荷物を離したあと両肘がすごい痛かった。首もこったし。な。
パリでの初ゴダールは「気狂いピエロ」でしたが、今観たら、理想化しすぎてたアンナ・カリーナがそんなにかわいくなく、下手な歌にもぎょっとなった。サントラの方がまだ聴ける。この映画自体そうとうに理想化されていて、私も手放しで大好きだと思ってたけど、けっこう痛々しくもあった。自分たち自身(夫婦だったゴダールアンナ・カリーナ)の永遠のすれ違いをやけくそ気味で、しかもアンナ・カリーナの欲望に対してゴダールが屈折しつつも応えながら映画を撮ったように見えたものだから…。でもこの正直さがたまらなくもある。ジャン=ポール・ベルモンドのおかげで全然しめっぽくはなってないのだけどね。