土曜日。日帰りでルーアンへ。フロベール生誕の地をみることさえできればそれでもう満足、と思って行ってみたところ、歩けば歩くほど街の見所に気づき、寒さも忘れて、気がついたら300枚くらい写真を撮っていた。色とりどりの木組みの家があちこちで立ち並ぶ風景に、細い小道に、路地の向こうに見えてくる大聖堂や教会の姿に、すっかり魅了されました。お昼のビストロも、おやつに入ったクレープ屋さんも、明るくきれいで居心地よくて、パリを離れた時間を満喫できました。
日曜日。みっちゃんの誕生日だったので夜に小さく餃子パーティ。とその前に、よく晴れてた空の下散歩に出たら、シテ・ド・ラ・ミュジックが“サティの日”で、ロビーではルネ・クレールの『幕間』がモニターで見れたり、さらに奥の吹き抜けになっている場所ではサティの「ヴェクサシオン」の演奏中だった。1分前後のフレーズを840回繰り返すというもので、スタートは朝8時、終わりは夜中の3時すぎ、21人のピアニストが1時間交代で、という試み。そこにいた時間は20分くらいだったけれど、コンセプトを理解した瞬間、とても興奮した。夜遅くにもう一度観に行こうとしたところ、雨だったので結局断念。
http://www.cite-musique.fr/francais/evenement.aspx?id=6327
月曜日。強い雨の中、ギョーム・ドパルデューの最後の姿が観られる映画のひとつ、『Les Inseparable』を観に行く。一組のカップルに焦点を当てた内容のため、ひたすらギョームが観られる。どれだけ体や心が傷だらけでも、美しいものは美しい、魅力の大きな大きなかたまりのような人。途中、ゴージャスなアパルトマンにおかれたスタインウェイのピアノを、ギョームが何気なく弾きながら会話をするシーンがある。普通にしゃべりながら弾くピアノの音色が、普通でない美しさで、そのシーンが観られただけでもよかった、と思った。
http://www.allocine.fr/article/fichearticle_gen_carticle=18439809.html 監督インタビュー(仏語)
http://www.myspace.com/guillaume_depardieu