ストローブ=ユイレ「アンナ・マグダレーナ・バッハの日記」1967年/独・伊

シネマテーク・フランセーズにて。
以前アテネフランセでやっていたストローブ=ユイレ特集は全く行けなかったので、こちらにいる間にできるだけ観られたらいいなと思っております。
まずは有名作から。前に夜中ビデオで観た時ナレーションはドイツ語だと思って観ていたような気がするのですが、ものすごいドイツ語なまりのフランス語であることがわかりました。そいでバッハ等がしゃべるのはとても早口なドイツ語。どっちにしてもよくわからなのでとにかく音楽を聴き、演奏者たちを映し出す映像を観るに徹する。
ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス、というのはニコラウス・アーノンクール古楽器楽団だったのか。衣装も楽器も当時のものをそろえて古楽の再現。映画の音はモノラルでしたが、音にこだわってたらこんな映画にならないもんねえ。でもこれがそのまんまその場で聴けたらすっばらしいだろうなと思う。大学時代、同じゼミの子がバッハの時代のチェロを持っていて教室でほんのちょっとだけ弾いてくれたのだけど、一瞬の出来事なのにもう言葉がでないくらい感激した。ご立派なコンサートホールじゃなくて、どこかの小さな部屋で、または教会で、楽器の鳴ると一緒に自分も震えるくらい間近で聴けたらいいなあ。物としての古楽器も観てるだけで面白いので、今度こそcite de la musiqueの博物館へでも行ってこよう。旅するギター展は終わっちゃったけど。パリにはHarmonia mundiという古楽専門レーベルのレコード屋さんが何軒もあって、たまに入ってはみるものの、知識不足で買えずに出てきてしまうのがいつも残念。日本を出てくる前に買ってそのまま持ってきたアーノンクールの「古楽とは何か」も全然読んでなかった。ヨーロッパにいるうちにちょっとは勉強しませう。

古楽とは何か―言語としての音楽

古楽とは何か―言語としての音楽

つづけてキング・ヴィダーを観る気にはなれず本日退散。