ハワード・ホークス特集の終わりに

特集最後の上映はボギー&バコールの「三つ数えろ」(1946年)。映画にするにはちょっと話が込み入り過ぎで、有名作ながらホークスのベストにはほど遠いと思われるのでした。
そんなわけでせっかく全部観たので、誰も期待していないと思いますが、お気に入りを発表。

まずは特別枠。できることならフィルムを所有したいと思ったほどの2作。そんで小屋立てて毎日上映。昼は「ハタリ!」、夜は「金髪がお好き」。サントラも売ってます。
次がまじめなベスト5。血を分けた兄弟のごとき5本。

西部開拓ものに保安官もの。自分としては意外ながら、ホークスのベストはこれしかないと思った次第。これでジョン・ウェインは全部入ってしまった。それくらい、ジョン・ウェインが出ているホークス映画が、ホークス映画のジョン・ウェインが素晴しかった。またスクリーンで出会えることを祈るばかり。
つづいてお笑い。いろいろあるけど今選ぶとしたらこの2本。

誰よりもハンサムなのにうぶなゲイリーと、いつもどこでもすっとぼけっぱなしのケイリーと。
そして戦争映画。どれもつながっているようで選べない。

  • 空軍「暁の偵察」「空軍」
  • 空軍・海軍「今日限りの命」
  • 陸軍「ヨーク軍曹」「永遠の戦場」

戦闘シーンはおてのもの。それが妙にリアルで、ひどく胸に詰まるものでもあった。
企画者の計らいで、今回の特集上映はレースものから始まりました。

  • 「レッドライン7000」

お気に入りとは言い難いのですが、象徴的な映画として最後に入れておきます。あんまり深く考えたりはしないけれど、自分よりも大きなものを前についワクワクしてしまう孫悟空のようなホークスをあちこちで感じながら、その楽しそうな挑戦を見守りつづけたのでした。それは文字通り、見逃せないものでありました。