ルイス・ブニュエル「小間使いの日記」1964年/仏


ジャンヌ・モロー特集オープニング。いつもとはかなり違うシネマテークの様子にびっくり。上映の前にジャンヌ・モローの女優人生60周年を祝うパーティが行われ、私もシャンパンとメゾン・デュ・ショコラのケーキとチョコのおこぼれにあずかる。招待客と常連(予約を申し込んだ会員)とが混ざってちょっと面白い場になっていた。大きめの音で音楽が流され、時々ジャンヌ・モローの歌も混じる。彼女の歌は私も大好き。80才になったジャンヌ・モローはとても小さくて、大勢の人に囲まれた中でその姿を探すのも一苦労。そんなことをしている間に、ジュリエット・ビノシュとすれ違ってしまった(!!!)。ようやく人の途切れた空間で接近でき、無言でしばし横顔を眺めていた。
そんなわけでにぎやかだったパーティにすっかりお疲れになられたようで、上映前の挨拶は日本から戻ったばかりのトゥビアナ氏がひとりで簡単に。あとは映画を楽しむばかりとなって、こっちもなんだかほっとした。皆様ご苦労様でした。
映画はブニュエル。列車を降りた後の馬車からFINの瞬間までブニュエルシネスコ画面が余すところなくブニュエル。人の表情が完璧にブニュエル。どぎつくない変態さがブニュエル。若いドヌーヴより行き過ぎないジャンヌ・モローの方がこの世界観にはぴったりくる。いつもより後ろの方の席から、隅々まで堪能しました。