アラン・レネ『世界の全ての記憶』について、その映画の舞台である旧国立図書館のすぐ隣の施設にて、アメリカの大学教授の話を聞く。これまでにパリで聞いたアメリカ人のフランス語の中では、一番美しいフランス語であった。
夜。シュトロハイムも観に行きたかったけれど、それはちょっと遠かった。ので、近場でクリント・イーストウッドグラン・トリノ』。本人が出てくることで、観ている側の期待と予想に応え過ぎ、な感も確かにあり、隣の人は先回りして物足りなさそうに観ていたけれど、そのわかりやすさがイーストウッドなんじゃ〜と正面から受け止めつづけた結果、その隣の人からハンカチを借りるに至る。それで帰り道は、まあまあ、まあまあ、と言いながらてくてく歩いて帰ってきた。