美術館の中庭で

8月になり、現代美術館CCCBの中庭にて屋外映画上映が始まった(http://www.cccb.org/en/audiovisual?idg=29473)。バルセロナの普通の映画館ではなかなかかからない映画が並び、どれもVO(吹き替えでなく字幕付き)、これはと思いさっそく。上映初日には様子をうかがいに足を運んだらすでに席はいっぱいで、地べたに座り込んでいる人も多数だったので、昨日の夜はいろいろ準備してかなり早めに到着。夕飯代わりのお弁当を食べながら上映を待った。観たのは、ミア・ハンセン=ラヴの長編1作目『Tout est pardonné』(2006年/仏)。2作目の出来と比べてしまえば、人の動きや空間のとらえ方などまだまだつかめてなかったのだなと(多少安心しつつ)思える部分は多数あったけれども、自分が映画に撮るんだというテーマはすでに見いだしていて、なんとも頼もしい新人監督だなという思いを新たにした。20代にして、幼児期・思春期・青春期を過ごす少女たちと彼女らを取り巻く大人たちの姿を、やすやすと等身大に描けてしまうのだから、ほんとにびっくりする。
お弁当には、ふつうの食パンをパン・コン・トマテ(パンに完熟トマトとニンニクをすりつけ、塩とオリーブオイルをふりかけたもの。バルセロナに来て初めて食べた)に仕立て、生ハムをちぎって重ねてサンドイッチにしたものを持っていった。いまだに生のトマトが苦手な私にも、ここで食べるパン・コン・トマテは大好きになった。生ハムも、パリで食べてたのはなんだったんだろう…と頭をかかえてしまうほど、おいしいです。スペインのオリーブオイルがまた最高で、おみやげに持ち帰ろうかと思ってる。