リヴェットの『恋ごころ』(2001年)を見直した。日本で公開された時以来観ていなく、もうだいぶ忘れてた。『pic Saint-Loup』のイタリア人が出ていた。彼の出ているシーン、台詞が、どれもいい。人と接するときの、あの柔らい感じが素晴らしかった。『pic Saint-Loup』ではその彼とイギリス人であるジェーン・バーキンが、それぞれに少しずつなまりのあるフランス語で、たびたび対話をするのだけど、それまたほんとによかった。パリの閉じられた世界をぐるぐるまわる『恋ごころ』も大変面白いのだが、『pic Saint-Loup』のすこーんと空の広がる空間、はたはたとはためくテント、緑にめぐまれた小川の風景が、なんとも心地よかった。