こちらでも、アニエス・ヴァルダの『アニエスの浜辺』をやっと観る。アニエス・ヴァルダの事務所と自宅のすぐ近くの映画館にて。早めに到着してダゲール通りを散歩した後で観たので、親密度120%でのぞんだ感じになった。自身の人生80年をテンポよくらしい調子で語った1時間50分。ダゲール通りの一部を浜辺にしたのは壮観。パリ・プラージュならぬプラージュ・ダニェス、まさに。人生を通じて創造的な活動を続けてきたアニエスが、愛する夫ジャック・ドゥミ死に至る病に直面したとき、本人の目の前でできるだけのことを形にしようとしたその思いに、泣けて仕方なかった。それからさらに20年近くたってアニエス・ヴァルダは80才を過ぎたけれど、同年代のほかの人たちよりずっと若く元気に見え、これが総括なのではなくまだまだ先の展開がありそうと思わせてくれるものだった。
と、活力をたっぷりもらって、おいしいものが食べたくなって、赤ワインをたっぷり飲んで、ご機嫌です。明日からまたがんばりませう。