Max et les maximonstres

2009年に最後に観た映画が、家でキャメロン『トゥルー・ライズ』だったというなんだか間抜けなことになってしまったのだけれど(十分楽しみましたよ。けどまさかあんなにも世のとーちゃんたち向けで、一番の見所が困惑するシュワルツェネッガー氏の表情だったなんて、知らなかったから…)、今年の1本目はもっとずっと残念な結果になった。さっき映画館で観てきた、スパイク・ジョーンズかいじゅうたちのいるところ』。これは映画好きにも原作好きにもちっとも喜ばれないだろうなという出来。あの怪獣たちが着ぐるみ+CGで表現されたと知り写真をみただけで、かなり心躍っていたのは確か。でも不安材料は最初からあった。主人公の少年の様子が、マックスのイメージと全然違っていたから。で案の定。マックスも怪獣もみんなしんみりしょんぼりしすぎていた。マックスはやっぱり悪そうな笑顔の似合ういたずらっ子でないと。かいじゅうだってもっと野性的で食べ物のことだけ考えてないと。大事にしたいものが一体なんなのか、よくわからなかった。音楽も、適当に入れ過ぎる。映画を作ることと、好きな音楽かけることは別にしなきゃ。
まだ小さな子供だった頃、クリスマスに叔母がセンダックの絵本を私と妹に1冊ずつプレゼントしてくれて、それはそれは大事に読んだのだけど、私には『まよなかのだいどころ』、妹に『かいじゅうたちのいるところ』という配分で、文字の量や内容からその分け方は納得ながら、内心妹がものすごーくうらやましかったその感覚は、いまだ自分の中の深いところに残っている。それくらい原作のマックスとかいじゅうたちは魅力的だったし、今も大好き。