実際にはあれこれ難しいことがあるに違いないとは言え、日本のような場所から来た者にしてみればパリは大変な雑種天国に感じられ、そのことがもうただいるだけで幸せな気分にさせてくれるので、しばらく日本のことなど忘れて楽しもうかなと思っていたけれど、私たちがこちらへ来たあと首相になった安倍氏とその仲間たちは、最初からわかっていたことではありますが、日本には一通りの考え方を持った人間しかいないということにしてしまって(そんな風にはとてもとても考えられない人間にとっては)めちゃくちゃな方向に話を進めつづけているようで、そのあまりの性急さに戸惑っています。
人間の考え方なんて一通りであるわけないのに、なぜか日本では「みんな同じ」が前提の場が社会的な場所には多く、その一点だけでも変わってくれればどんなにいいかとずっと思っているのですが、どうやら延々と逆を行っているようで。どんなことでも普通に考えたことがいつも「みんな」とずれる人だって、たっくさんいるのだよ。