ジョージ・キューカー「THE WOMAN」1939年/米

女優天国。最高だった。
映画の妖精(じいさん)も、映画が終わるなり「Quelles Actrices!! Formidables!!」と言っていた。すっかりシネマテークで見かけなくなったと思ってたけど、じいさん元気でした。
完全に女の人しか出てこない、そのかわりたくさん出てくる映画。メインキャラはみんな今で言うセレブ。周りを取り巻くのはエステティシャンやら売り子やらお手伝いやら。さらに犬に馬。男性はみな電話の向こう、そして画面のこちら側。
贅沢すぎるセット、衣装、小道具、そして女優たちの使い方全てが、繊細かつ的確で巧い! 動揺を隠すように吸われる煙草。画面に入るなり必ず次のアクションにつながる電話(映画の中の電話はいつもそうだ。活躍する姿をみて、電話よ、よくぞそこにいてくれた、と思う)。美しさだけでなくその場面におけるそれぞれの立ち位置を表す衣装。1人きりだと本性をさらけ出し(または弱さを示し)、2人いればそこに親密さが生まれ、3人以上では社交の場を作り上げる画面の中の人の姿(これまた映画の基本。圧縮された現実の姿でもある)、そのメリハリメリハリ。
ロザリンド・ラッセル(「ヒズ・ガール・フライデー」!)のコメディエンヌぶりがさいっこうだった。ひたすらみっともない動作で、時になっがい足もさらけ出し、それでいていつも素敵なドレスに身を包んでぱっと見はめちゃくちゃかわいい。眼鏡かけてもかわいい。涎。
http://www.imdb.com/title/tt0032143/
http://www.tcmdb.com/title/title.jsp?stid=509&atid=5135&category=overview/ (予告編がみれます。全部で135人の女性がスクリーンに登場しているそうです)
ああそして、アクション・クリスティーヌ(今日行ったオデオンにある映画館)の7月の上映作品がすごいことになっている。しかも全部3ユーロ。ここが天国だ!!!!