クロード・シャブロル「La Fille coupee en deux」2007年/仏

おじいさんたちの作る新しいフランス映画シリーズ。今日は、東京では2作前の「石の微笑」(2004年)が公開中だというクロード・シャブロルの最新作。
いかにも問題を抱えたおぼっちゃんブノワ・マジメルとその家族、ただただ若く魅力的なお天気お姉さんのリュディヴィーヌ・サニエと娘に理解のある素敵なママ、人気作家のオヤジ、その妻およびあちこちに現れる美人編集者、、、それぞれの描かれ方がどれも戯画っぽくありながらもピッと一本スジが通ってて、若者同士の時間、金持ち親子のいびつな振る舞い、大人たちの余裕、そしてそれらが交差する瞬間、と、場面ごとに入れ替わる空気感がたまらなかった。
もしこれを日本で観ていたら、エロオヤジの妄想と思い違えたであろう辺りについては、こちらにいると、さもありなん!!!!と思えるのだった。
面白い役どころでなかなかよかったブノワ・マジメル。現代フランス映画を全くといっていいほど追っていないので、実は彼を映画で観るのは初めて。この映画での彼は、ミッチが言うにはミュッセの世界の人。そしたら彼は「年下の人」でミュッセを演じてた。それもぜひ観たい。
http://www.lafillecoupeeendeux.com/