ハワード・ホークス「暁の偵察」1930年/米

2回目。人生最後のチャンスと思って観ました。ホークス映画トーキーの幕開けは、空軍の空中戦。画面の奥からこちらへ向かって独り乗りの戦闘機がひゅーっと飛んできました。
これ以降のホークスのひな形になったような映画で、心動かされる名場面の多い傑作です。ホークス自身、最も思い入れのある一本だったと語ってます(参考『作家主義』)。人間関係の構造もほとんど完成されていて、ジョージ・クルーニーみたいに古くさいタイプと新しい時代のイケメンを対置させてます。モデル体型のイケメン君が着ていた水玉シャツは、寝坊して着たきりだったパジャマでした。しかも赤だと。
古いタイプの方は、「コンドル」にも出ている「散り行く花」の、リチャード・バーセルメスだった。と、今さら気付いた。古い古いと言ってるけれど、彼こそが古い時代の役者の姿なのだなと思う。