ハワード・ホークス「ピラミッド」1955年/米

クフ王がピラミッドを建設する話。どどーんとシネスコ。ワーナーカラー。フィルムの状態も良好だった。
なにせ4000年以上も前のこと。クフ王がどんな話し方をするのかも、どうやってピラミッドを造ったのかも、わからないところからこれを作り上げたというのは、やっぱりすごい。研究者の話は都合の良いところだけ拝借して、あとは自分たちの想像で。そこからアレクサンドル・トロネールが作ったピラミッドの装置は見物。
一見ホークスらしくない要素も含むスペクタクル映画なのだけど、ホークスのインタビューなんかを読むと、人が死に直面するところを描くことにひたすら興味があったようで、極秘の構造を持った巨大なお墓作りの話というのもいろんな角度から常に死がからみ、ホークスにうってつけの題材だったことが分かる。