アン・リー「Lust, Caution」2007年/中・米・台湾

トニー・レオン主演、というのではりきって観にいってきた。ガ、私には全然ダメだった。
ばかりでなく、恐れていた事態がついに…。トニーが気持ち悪いおじさんになってしまった!!? そういう撮り方をしてるからそうなのかも知れないけれど、トニーの良さがまったく感じられず。「Eastern Promises」のヴィゴの裸はものすごい価値があったと思う。でもこのトニーは脱ぎぞんだ。フランスならノーカットで観れますが、あんまり有り難くない。もったいないことをしてくれたものです。
舞台は1940年代、日本占領下の上海。というのは我が母が生まれた時と場所だったので、街の様子なんかは感慨深くみられたし、困難な時代に異国で子供を抱えて生活していた祖母を思うと励まされた。でもそれだけ。この映画に深く分け入ろうという気になれず、残らない。そうやって見せておきたいのはわかる、というところもあったけど。いやむしろ、そうやって見せられたものが見せっぱなしで生きてこないのがみていて苦しかった。
http://www.lemonde.fr/web/article/0,1-0@2-3476,36-999591@51-948060,0.html
映画のあと、映画館で偶然会ったdeux beaux garcons asiatiques(de plus, jeunes)とベルヴィルへ中華を食べに行って、それは楽しかったからまあよかったけども。中国の映画を観ると中華が食べたくなるというのはみな同じなのね。
道におちてた赤いバラの花を片手に、歩いて帰ってきた。大晦日に飾ったバラは花の部分だけそのままドライフラワーにして手元においてあり、においをかぐと、ひじきの煮物のにおいがする。

  • -

http://zumo.jugem.jp/?cid=15
http://www.tonyleung.info/phpBB2/viewtopic.php?t=4797
映画の外ではいつものトニーだった。よかった。てか、かわいいいいい。