最近観た映画のいくつか。

全部、Le home cinema(おうち映画館)にて。
ニコラス・レイ『大砂塵』1954年/米。原題ジョニー・ギター。そのジョニーがいまいちぱっとしないんで拍子抜け。脇役も全部みんな女優二人にもってかれとりました。けど目の覚めるようなすごいシーンがたくさんあって、かっこよかった。新世代感満載。
アンソニー・マン裸の拍車』1953年/米。西部劇のヒーローが三人いるとしたらそれは、ゲイリー・クーパージョン・ウェイン、そして、この映画の主演ジェームズ・スチュワートのこと。そこまで愛情を抱けない相手ではあるのだけれど、その分誰より自由に幅のある役に挑んでいるように思う。こんなストイックな映画のなかで、あんまりいいとこなしのうすく汚れた役によくはまってるなんて、大したものではないですか。
ポニョが観れないかわりに宮崎駿ハウルの動く城』2004年/日。もう4年も前の映画なのね。テレビではじめて観たときには映画館へ行かなかったことをずいぶん悔やんですぐ2度目を観たのでしたが、3度目観てだいぶあれこれわかりました。たとえば、城の扉からつながってる場所は全部どれも現実そのもので、しかも同じ王国のそこまで離れてない場所ばかりだったということとか。はじめはもうなにもかもが唐突で、全部魔法なんじゃないかと思って観ていたから。そう、全部現実(しかもハチャメチャな)!、を前にして、「おちつかなきゃおちつかなきゃ」で全部乗り切ったソフィには、改めてとても励まされました。のみこみはやいしもの分かりもよくて、穏やかで優しくて、正直になることも知って、そしてなによりあのわけわかんないハウルに寛大!なソフィの幸せを、祈るよ。