毎週水曜日には映画だけでなく展覧会もあれこれ始まる。今日トリプルで開幕したのはピカソピカソがお手本にした絵画を並べて展示するという企画で、会場はオルセー(マネの「草上の昼食」)、ルーヴル(ドラクロワの「アルジェの女たち」)、グラン・パレ(その他の巨匠作品)という大プロジェクト。初日の夜、さっそくルーヴルの展示へ行ってみると、パリだから簡単に集まるものだけでなく、ニューヨークからロンドンから出来るだけ集めたピカソによる「アルジェの女たち」のバリエーションが並んでいた。それなりに大きさのあるタブローを1日2日で描きおえて、またすぐ新たにまったく違う画風で取り組むということを何度もやっているあたりが、ピカソピカソたるところだなと思う。同じくルーヴルではオランダ・ルネッサンスのデッサン展も初日で、ぐるりと回り込んで一通りみてきた。地味な展示かと思いきや、小さい画面の中にやわらかい筆圧で描かれたブリューゲル流の風景画とそこにぽつんとおかれた人物像に、みょうに憧れをかきたてられてしまった。
「アルジェの女たち」を間近に感じられたのも贅沢だった。いつでもルーヴルにあるけれど、周りに他のドラクロワの大作が並んでるなかにあるよりも、ずっと際立っていた。
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