先週と今週で、美術展の内覧会2つ。1つはルーヴルで始まった、ティッツィアーノ、ティントレット、ヴェロネーゼ等の絵画を集めたヴェネツィア派絵画の展覧会(http://mini-site.louvre.fr/venise/index_fr.html)。今年度最初のルーヴル企画展ということで、気合いはばっちり。同じヴェネツィアの街で影響関係、ライバル関係にあった画家たちの作品を、共通するモチーフやジャンルに細かく整理分類し、それにそった分りやすい解説付き(仏・英)で観ることができる。美的価値はもちろんのこと、ボリューム的にも教育的にも素晴らしく充実しており、誰でもゆっくりと楽しめる内容になっていた。個人的には、プラド美術館に引き続きティッツィアーノの良作を数多く観ることができたので大変満足。例えば、普段もルーヴルにあるのだけれど初めて落ち着いてみることができたこれだとか。http://mini-site.louvre.fr/venise/fr/exposition/entre_sacre_et_profane.html
2つ目は、今日観てきたポンピドゥーでの、写真を中心としたシュルレアリスム展。20世紀前半のパリを中心とした芸術運動ということで、ふつうに考えたらポンピドゥーにとっては得意中の得意というようなものであると思われるのだけれど、ざっくりとテーマ分けされただけで、見所がみあたらず。エネルギーを持て余したまま、ポンピドゥー前の広場脇にて展示中の、RATP(パリ交通公団)の写真展を楽しむ。ダリがオオアリクイを連れてメトロの出口から出てる写真の方が、さっきみてきたものより面白い。そして、ワールドカップでフランスが優勝した夜の凱旋門の様子をとらえた巨大な写真を前に、にたような映像を何度も見たことあるはずなのに、思わず泣きそうになる。それは、凱旋門にレーザーの光でZinedine Zidaneと刻まれた瞬間だった。感動…。そのRATPの写真展は、サイトでも全部観ることができます(画面上部の画像をクリック)。http://www.ratp.fr/