モニュメンタ

ロメールを追悼した本日付けリベラシオン(日刊紙)を買って読む。昨日夜の時点で完成していた(pdf版がネットで出ていた)はやわざにしては、とても丁寧な記事で表紙含め全11ページがロメールにあてられた特別編集版だった。
トゥビアナ氏の追悼記事。http://blog.cinematheque.fr/?p=166 今この人がいてくれて、フランスのまっとうな側の映画世界は本当に助かっていると思う。すばらしい人格者。感謝。
夜、グランパレでの3年目のMONUMENTAのヴェルニサージュへ。今年の招待アーティストはクリスチャン・ボルタンスキー。モニュメンタはスペクタキュレールだぞと期待して観に行くと、見事にこたえてくれる作品がそこに待っていた。とは言えボルタンスキーは長い間ホロコーストの記憶を呼び起こす作品を数多く作ってきた人であるから、今回も例によって、そこにあるものが何か理解した瞬間、あぁと顔を歪ませ泣きたくなるような感情がまずやってきて、続いてすぐに、ボルタンスキーという人はこれだけの広い空間、グランパレという特殊な空間をたった1つの作品で埋めることのできるアーティストなのだということにひたすら圧倒される、というような体験だった。暖房を入れない寒さも、暗い照明も、轟音のような音響も全て計算つくされた表現。これは夜、寒い時間に行った価値があった。MAC/VALでの展覧会へも足を運ぼうと思う。
http://www.monumenta.com/2010/
蛇足ですが、ボルタンスキーのこの容姿(サイト参照)、なんだかダース・ベイダーの中に入ってそうじゃないですか。そうでもないですか。