すこしあたたかくなったあと、もどってきた寒さのなかでの数日。それでも春は近づいているようで、成長が停滞気味だったアボカドくんに、新しい葉っぱが増えた。
マルグリット・デュラス『ナタリー・グランジェ』を観る。前にちょっと観て、状況説明が極度に少ない中で言葉を素早く受け止めるは困難だとわかったので、先に書籍版にささっと目を通し、ああこれはすごい作品だなあと思ってから、再び映画。それでも、映画内の緊張感につながるはずの、ポータブルラジオからきこえてくるニュースが音が控えめでよく聞き取れなくて、本で読んだ時の方がぞくぞくするような面白さが感じられてよかったかなと思った。何もみな唐突で、仕方のない難しさなのだけど。本と映画で補完しあっていると思えば問題はない。デュラスが住んでいた住居と庭のさびれかけた雰囲気は最高によかった。あんなふうに落ち葉のふりつもるような庭と池のある家に、住めるものなら住んでみたい。