書きたいことがなかなか書けてないので、走り書きの箇条書きで。
先月末〜今月頭のカンヌ映画週間 in Parisはほとんどいけず、オリヴェイラの新作だけ観ました。またも19世紀の小説世界的な様式で、世界の西の端から幽玄美を届けてくれています。東の端の国の人にはそれはそれはたまらない表現になっていると思います。あの内容だと前作のように短めでもよかったなとも思いましたが、かといって無駄があるようにも思わなかったので、そのじゅうぶんな尺をもって無事配給されることを祈ります(前作は64分、今作は94分でした)。
今月13日、シネマテークでのテヘラン映画デーで、憧れのマルジャンに会うことができました。『ペルセポリス』の作者です。サイン会に並んだら、少しだけ話もできました。テヘラン映画関係者(フランス在住の人含む)がずらりならんだ座談会では、みな話し好きでユーモアと人間的魅力にあふれていて、祖国が厳しい状況にありながらも笑いあり涙ありの対話に、イランのインテリ階級の底力を感じました。
今年はじめてのジャン・ヴィゴ鑑賞は、映画館にて『新学期 操行ゼロ』。これまで長い間、この世紀の傑作を観てなにか感じない人なんていないだろうとずっと思い込んでいたのですが、これだけ映画全体で、とにかく新しいことをやるんだ、詩的、美的、映画的、なんでも革新的、破壊的、快楽的に!とうたっている作品が、そうそう誰にでも届くものではないのかも知れないと、この日はじめて思いました。と同時に、これがいつの時代も古びることなく、新しいファンを獲得する可能性のある作品であることもまた感じてもおりました。
先週水曜日、ジュネーヴ近くの劇場で、ゴダールとの討論会がありました。その時のビデオがここでみられます。http://www.tsr.ch/info/culture/2130327-godard-presente-film-socialisme-a-paris.html さらに次の日の木曜日、今度はパリの映画館で同じような会が、ネット新聞Mediapart主催でありました。Mediapartは去年そこのジャーナリストの方と知り合って以来購読しており、これは我々も行かねばということで、行ってきました。『Film Socialisme』の上映後、ジャン・ドゥーシェアニエス・ヴァルダも会場入りしての、討論会。大入りの大盛況でした。これもMediapartとarteのサイトでビデオが見られるようになるはずなのですが、まだ準備できてないようなのでそのうちリンクします。
続く土曜日には、バルザック記念館にて深田晃司監督の中編作品『ざくろ屋敷』の上映会がありました。これがまれにみるよい会で、バルザックを原作とし、絵画によって物語られるこの映画について、原作を深く愛し理解している人々から絶賛の声があがっている様子は、なかなか感動的なものがありました。この監督の作品には、多少不満に思う点があったとしてもそれはいったんさておいて、やたらにほめたくさせるものがあるのですが、これもまさに。シナリオも丁寧でよく練られているし、映画のなかの時間・空間の推移と音楽の使い方が抜群によくて、すっかりたっぷり感じ入ってしまいました。
腹筋トレーニングはまだまだ続いています。あまりの効果に、完全にビフォー/アフター状態。いままでがひどすぎたのだなと、反省しています。
1日1リュミエール」、3つばかり新作載せました。暑い日におすすめの、すずしげな映像です。
ポール・ウェラーの2000年のLIVE DVD&CDがたった2ユーロでなぜか本屋で叩き売られてたので、捕獲しました。名曲ぞろいのLive at the Royal Albert Hallです。まだ若くてかっこいい!