マイケル・アリアス「鉄コン筋クリート」2006年/日

ほんとに観てきましたよ。けっこんきねんびに、てっこん!
観終わった瞬間、なんだかシロと心を通わせたような感覚になってあらら涙目に…。われながらいちいち感応しすぎだなあと思うけど、たまにはこういうのもいい。あたまより感覚が先をいって、全身が感覚器官になる感じが。90年代にはそういう表現がいっぱいあって、それはそれで天国だった。原点回帰な気分。音楽プラッドだったし。すごくよかった。ちょっと前に「鉄コン」のイベントでプラッド来てたらしい。なんだ、行きたかったよ!
これまで何度か「鉄コン」を漫画で読んできた間には、心がシロへ向かうかクロへ向かうかはその時々によって変化があったのだけど、今日はおもきしシロだった。というのも、今の自分の心境をなにやら表しているというのもちょっとはあるだろうけど、この映画ではあんまりクロのよさが描ききれてなかった。とくに前半が足りない。だから最後の展開にぐっとこない。話を進めなきゃいけないのは仕方ないけど、じいさんに説明されるまえに、彼ら2人の時間をもっとみたかった。シロはもともと描きやすいキャラだしな。沢田にくっついてるとことか泣ける。でもきっと声を当てるのは難しかったと思う。蒼井優は、悪くなかった。「あんしん、あんしん」はちょっと惜しい気もしたけど。ニノは、個人的にはもっとニノっぽくても嬉しかったなと思います。だめ? あとモックンは最後まで気付かなかった。くやしい。伊勢谷とモックンはそのまま実写でもいけそうだ。
まあとはいえ十分に楽しめたのでよかった。日本人の働きっぷりは相変わらずすさまじい。そして久々に、ああ東京だあああと思う背景も存分に堪能しました。浅草、上野、有楽町、すこし離れて下北。東京でもボヘミアンでいたらさぞかし楽しいだろうなあと思った。夏帰ったときには放浪しよう。
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