エリセ/キアロスタミ展最終日

ついに最終日。展示に別れを惜しんだあと、夜のクロージング上映会に参加。
パリ滞在時にエリセをアラン・ベルガラが取材し、現在編集作中の「Cinema du notre temps」を部分的に公開してくれた。ポンピドゥーセンターのあちこちでインタビューされたり(途中ピコリも登場!)、「大人は判ってくれない」に出てきた教会、「勝手にしやがれ」のラストシーンの通り(私も少し前に初めて歩いた!)を訪ねたり、メトロ(2番線でJaures!)の中で熱心に話したり、のエリセの姿を堪能。つづけて、さらなるエリセの最新作「Memoria y sueno」(日本語にすると「記憶と夢」、かな。suenoのnoはニョです)が上映された。ロッセリーニ無防備都市」とマルロー「希望」が撮られた地を訪ね、映画のシーンと現在の姿を重ねあわせるというもの。デジカメを自らかまえ、ナレーションも自分でつけるという、最近のエリセのスタイル。エリセが見つめ語る先はここでも、自分が生まれる前後の時代。映画ではないけれど、こうして映像制作の機会が続いているのは嬉しい。
後半のキアロスタミ編では、突然どこかの学校でやったワークショップの成果発表会となる。どうりで似たような雰囲気の若い人が会場にたくさんいると思った。どれもかなりの短期間(短時間?)で撮られたと思われる短い作品ながら、キアロスタミ的なひらめきから出発しつつ(テーマは強い風)、焦点もよく絞られていた。
キアロスタミの通訳だった女性が今日はエリセの声を吹き替えていた。すごい。ワークショップでも活躍していてかなりの存在感でした。