Seiji Ozawa International music academy switzerland

今日は、まだまだまだまだ現役でいてほしい人の話を書く。今週2度目のテアトル・デ・シャンゼリゼにて、小澤征爾ひきいるスイス国際音楽アカデミーの演奏会を観てきた。弦楽四重奏が6グループ続いたあと、大所帯になって2演目。小澤征爾は最後のチャイコフスキー「弦楽セレナーデ」で指揮をした。小澤征爾の指揮する姿を直接見るのは初めてのこと。一瞬で、こんなこんなすんごい人だったのか!と、心わしづかみにされてしまった。それまでの発表会風情から音が一気に変貌。楽団をぶんぶん引っ張るその姿を上の方からみていると、ものすごくかっこいい魔法使いのおじいさんがそこにいるみたいだった。若い人の若い音でぴっかぴかの演奏をみせてくれるというのも、楽しくってよかった。もうこうなると、カラヤンの録音じゃあ全然物足りない。
小澤征爾ご本人とはずいぶん前に、新宿駅のホームですれ違ったことがあった。けどそれだけの出会いで終わってしまうのはあまりに悲しいと思っていた。まだ先にも機会はあるだろうけど、一度こうして観られたことはほんとによかった。ああそして、私も、小澤征爾のような師匠の持てる人生でありたかったなあと、強く思った。