フリッツ・ラング「ムーンフリート」1955年/米

ポンピドゥーの子供向け企画にて。8〜10才くらいの子供たちに大量に囲まれながら鑑賞。英語音声にフランス語字幕、だと子供はつらいのではと思ったら、やはり、フランス語の字幕を全てその場で読み上げてくれた。のでオリジナルボイスは聞こえず。今日の主役は子供ですから。
映画の主役も子供。つぶれたような顔の(映画に出てくる子供というのは、つぶれ顔かそうじゃない顔かの2種類に分けられる)。それが子供向けか大人向けかはともかく、子供には子供が主役の映画を、というのはわが母の考えとも通じる。でももうちょっと面白いかと期待したのだけど、うーん、なんでこれだったんだろう。
ムーンってついてるからSF?とか思ってたら、18世紀イギリスのかなり錆び付いた海辺の村を舞台にした密輸入者たちの話だった。地下の穴からは骸骨も宝の地図(暗号文)も出てきたし(ああなんだか「グーニーズ」)、屋敷のパーティはそれなりに華やかで、崖を逃走するシーン(なんとなく「北北西」)もあったけど、見所というほどのものはほとんどなかったのが残念。
でもきっと子供たちにとっては初めて見るものばかりで、なにもかもが印象的だったに違いないと思う。私の場合も彼らくらいの年の頃に観た映画の記憶というのは延々と残っているので(それこそ「グーニーズ」だったり「北北西」だったり)、きっと彼ら彼女たちのなかにもこの映画が深く深く刻まれたことでしょう。
http://www.asahi-net.or.jp/~KZ3T-SZK/lan_moo.htm
http://www.weblio.jp/content/ムーンフリート
http://home.att.ne.jp/iota/aloysius/cinema/06/c_mnflet.htm
観終わった後、わからなかった単語をひこうと電子辞書を取り出したら、たちまち子供たちに囲まれました。