cinema
久々のシネマテークは、キアロスタミ新作のアヴァン・プレミア上映会。約一年ぶりに、またしてもここパリで、キアロスタミと通訳の女性のコンビに会えて、幸せでした。映画の方はというと、シネアストからアーティストになって久しいとも言えるキアロスタミ…
これもまた、このタイミングで日本にいられた幸運のひとつ。有楽町の映画祭で観ることができました。大切に撮られた映画だと思うので、感想はゆっくりと、伝えるべき人に伝えていければと思っています。
そうか、タイトルは「崖の上」か。ポニョのいるべき場所はそこなんだな。 お昼時の、がらがらの映画館にて。評判通りぶっとんでて、最高に楽しめました。最初っから最後まで、あっけにとられたまんまで「おわり」! いやあ興奮した。 なんだか映画全体が、お…
原題「The Last Frontier」。アメリカ版なのに日本語字幕付きのDVDにて。話がまず面白かったし、雪山や深い森、閉ざされた砦のロケーションが画面にも物語にも活かされていて、どのショットも非常に美しくて興奮した。『スターウォーズ』の親遺伝子を全体か…
シネマテークで。今度こそ「人間の声」と「奇跡」二編とも観られた。「奇跡」のフェリーニ、かっこいい! 一言も発さずだけど、いい顔だった。マニャーニのむちむちの足、草に横たわったごろんとした体、海を臨む急斜面、そこに群れる羊、階段の続く山、中世…
シネマテークの子供向け上映にて。子供向けといっても大人もたくさん見に来る。今日は、まだ字が読めないような年齢の子(の隣ではお父さんお母さんが字幕を囁き続ける)〜小学校低学年が前2列にずらっと並んで、3列目くらいから後ろは大人が多かった。 『…
公開直前の、プレミア上映にて。ご本人も挨拶にやってきた。おお、おやじ、かっちょいい。 仏題は"Quatre nuits avec Anna"。"Quatre nuits"といったらブレッソン『白夜』(またかえ)。笑わない人たちによる、悲劇的で滑稽、超現実の、4つの夜の物語。 め…
『スキャナーズ』は最初の方だけ観て保留にしてますが、『デッドゾーン』、これはマニアックすぎずよい映画だった。『クラッシュ』の主演の人もいいなと思ったけど、凍りそうな冬の風景のなかのこのクリストファー・ウォーケンこそよかった。
ナチス占領時代のチェコスロヴァキアにおけるユダヤ人の排斥、強制収容所への「輸送」、収容所での様子、そして解放されるまでを描いた映画。戦後すぐのチェコスロヴァキアが生み出した国際的水準に見合う唯一の映画と思われるこの作品は、舞台芸術監督のア…
マレーネ・ディートリッヒ主演の西部劇。西部劇には同時代の監督同士それぞれに工夫を凝らし競い合っていたような側面があると思うのだけど、フリッツ・ラングみたいな人が有り余る才気を使ってひょいと撮ってしまえば、そこここに面白い着想がみられるから…
午後。昨日行けなかったので今日の会に行ってみたものの、アメリカからやって来た人の幅広い魅力を首尾よく引き出すような度量は主催者側になく、まじめ一本やりで自分たちの調子で話を進めるばかりだったのは残念だった。横にヴェンダースがいたら違っただ…
id:SomeCameRunningさんのこちらのエントリーで知ったこの映画、パリでも先月からかかっていたらしくまだぎりぎり上映中でした(土曜の午前のみ一カ所で)。Le mondeの紹介記事を読んでみたところ、都市とか徘徊とか空間に積み重なる時間だとか、自分の日々…
公開以来、初めての再見。映画冒頭では田舎のシャトーに暮らす、体は大きいけどまだかわいらしくて白く輝く天使みたいなギョーム。そこから一瞬きれいなパリ、それからまた別のパリを横断したあと、北の工場跡地にたどりつく。フランスの内側の姿と、フラン…
日曜日は映画で『白夜』。素晴しすぎてにやけた。ドストエフスキーの短編を映画にしたものを、ブレッソンはパリで撮っていた。大好きなゴダール『愛の世紀』も、どうやらここから得たものがかなり大きそう。ストイックすぎず、笑えるくらいの余裕もあり、音…
今年のパルムドール。C'est un film tres tres emouvant!! とても感激しながら観てきました。公開から1週間が過ぎても、平日夜10時からの最終回なのに大にぎわいだったmk2にて。1週目の興行成績は1位だった模様。素晴しい。幅広く観てもらうための考慮か…
公開日の夜、映画館で。楽しみにしていた人が大勢駆けつけた封切館で映画を観ると、周りとも気持ちを共有できるのがなんとも嬉しい。そんな風にして観るのにちょうどよい映画も今時なかなかないから、今日こそがその貴重な機会となった。 新たなスタイルを目…
何日か前に、DVDで。主題が現れないままどんどん先へ進むのがコワイんだけどかっこいい。次の映画↓にもつながるよいセレクションだった。
日曜午前のシネマテークにて。20数年ぶりの再見。Calveroには泣かされ過ぎで困った。若い女の子Terryのことを、映画の精と思って観ていたらますます泣けた。一度家を出て行った後でTerryと再会したときのCalveroの、落ち着いた柔らかい笑顔、だとか。もうそ…
エド・ハリスがヴィゴ・モーテンセンで撮ったという西部劇がとても気になる。やっぱり西部劇はヒーローで楽しむ映画じゃ。とその前にその2人が出てるこれを。ヴィゴの奥さん役はERのアンナ・デル・アミコ先生。どっちかというと男前。ヴィゴの自分で切った…
今年トニーたちがカンヌに来てたのって、この上映だったのか。『楽園の瑕』の完全版。何も知らないままいきなり水曜から公開されていたので、3日間のLa rantree du cinema(映画1本3.5ユーロ)期間にさっそく。 元の版を観たのがもう随分前のことなので、…
全部、Le home cinema(おうち映画館)にて。 ニコラス・レイ『大砂塵』1954年/米。原題ジョニー・ギター。そのジョニーがいまいちぱっとしないんで拍子抜け。脇役も全部みんな女優二人にもってかれとりました。けど目の覚めるようなすごいシーンがたくさん…
だいぶおそくなりましたが、できました。特集タイトルは「2007年のヴィクトル・エリセ:キアロスタミとのCorrespondances、中編『La Morte Rouge』、そして…。」です。話題はパリの街をいったん離れて、エリセの新しい活動についてじっくりとお伝えする内容…
DVDにて。すんごい面白かった。歯のまっしろいバート・ランカスターと、年老いてきたゲイリー・クーパー。二大スターが共演する西部劇は楽しいな。舞台はメキシコ。
『ボヴァリー夫人』の映画は、パリにきてから3本目。まずオリヴェイラ、それからミネリ。そしてこれ。 フロベールの『ボヴァリー夫人』を映画にするには話をかなりしぼらなきゃいけないし、残すべき部分というのも最初からほぼ決まっているようなものなので…
ファーリー・グレンジャーの映画はパリへ来てから4本目。どれもいい。これではすこし成長して男らしくなったファーリー・グレンジャーが見られる。
インディ・ジョーンズのように、スターウォーズのように、見所につぐ見所でひたすら前進。ハリソン・フォードいらずのゲイリー・クーパーです。 ウォルター・ブレナンがやるような役でいつも出てきて喋り方までそっくりなアーサー・ハニカットが、ホークス『…
最高。またジョン・ウェインにほれました。というか、映画ごとぜんぶ。
テレビでやってた。広末のフランス語、フランス語を喋る広末、かわいい。この頃の広末がいちばん広末らしくてかわいい。髪の毛の色があんなじゃなかったらもっとよかった。この調子で『20世紀ノスタルジア』も放送してほしい。
日本からのおみやげ(Merci!)。ですが、せっかくの嵐さんもあんまり活かせず、映画としてもみるところなく。NINOだよりでなんとかなってるってとこだ。MJさんはほとんど出てないし。出てきたかと思ったら、一人称が、「オラ」…。 それより嵐の皆様、来年に…
DVD『不良少女モニカ』の裏面。これは、ものすごい映画。一気にファンになる。70年代のベルイマンってみんなこんな調子? 60年代は? ベルイマンは大学時代に数本(『夏の夜は三たび微笑む』『第七の封印』『野いちご』)観たきりだった。のであわてて追いか…